読書記録『モスクワの誤解』(シモーヌ・ド・ボーヴォワール、人文書院)

仏女性作家ボーヴォワールの小説『モスクワの誤解』(人文書院、邦訳新刊)を読んだ。老いと夫婦愛がテーマ。ある意味ではR40だ。少なくとも中年にならないと本当の気持ちは分からないだろう。

人は自分自身の老いにあるとき気づく。それは旅の最中であったりする。元教師のフランス人夫妻が、理想と現実が解離した60年代のソ連を訪ねての物語。佳作だった。